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管理職試験で差がつく 昇進後の役割の考え方と面接での伝え方

管理職試験で差がつく 昇進後の役割の考え方と面接での伝え方
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「昇進したら、どのような役割を担いたいですか」

管理職試験の面接で、かなり聞かれやすい質問です。

そこで、

「これまでの経験を生かして、部下を育成し、チームに貢献したいです」

と答える。

悪い答えではなさそうですよね。
むしろ、本人としては「きちんと答えた」という手応えさえあるかもしれません。

ところが、評価する側はもう少し先を知りたくなります。

「今の立場と、何が変わるのだろう」
「この人が昇進すると、職場にどんな変化が起きるのだろう」
「部下を育成する、と言うけれど、具体的に何をするのだろう」

ここが見えてこない。

昇進試験で問われるのは、「課長になりたい」という気持ちの強さにとどまりません。
その役職の権限と責任を使って、組織にどんな価値を生み出すのか
そこまで考えている人は、話に厚みが出ます。

とはいえ、「課長としての役割を考えてください」と突然言われても、頭の中が真っ白になる人は少なくないでしょう。

役割。責任。組織貢献。

急に言葉が大きくなります。

そこでこの記事では、昇進すると仕事の見え方がどう変わるのか、自分に求められる役割をどう見つけるのか、そして管理職試験でどう伝えるのかを、実際の仕事に引き寄せながら整理していきます。

この記事でわかること
  • 昇進すると役割がどう変わるのか
  • 自分に求められる役割の見つけ方
  • 管理職試験で役割認識をどう伝えるか
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目次

昇進すると何が変わる?管理職に求められる役割

昇進すると、名刺の肩書きが変わります。

ただ、仕事の中で本当に大きく変わるのは、名前の横につく役職名よりも、「どこまで自分が責任を負うのか」という範囲です。

係長から課長へ。主任から管理職へ。

一段上の役職に就くと、自分の担当業務をきちんと回すことに加えて、メンバーの動き、仕事の配分、部門の目標、他部署との関係まで視野に入ってきます。

仕事を見るカメラが、少しずつ引いていくような感覚ですね。

管理職試験でも、この「見ている範囲の変化」を言葉にできるかどうかが、役割認識を伝えるうえで大きな差になります。

自分で成果を出す人から、チームで成果をつくる人へ

仕事ができる人ほど、昇進後も「自分が頑張る」という発想に寄りやすいものです。

たとえば営業成績の高い係長なら、

「課長になっても、自分が先頭に立って売上を伸ばします」

と考えるかもしれません。

もちろん、現場感覚は大切です。
顧客の声も、商品の動きも、数字の肌感も、管理職になった途端に手放してよいものではありません。

ただ、課長本人が毎月トップセールスを取り続けている一方で、部下5人の成績が伸びないとしたらどうでしょう。

管理職として評価したくなるのは、むしろ、

「5人が安定して成果を出せる状態をどうつくったか」

のほうです。

自分が難しい案件をすべて引き取る人より、誰に何を任せるかを考え、必要な場面で支え、次回はその人自身が処理できるようにする人。

ここに、プレイヤーと管理職の視点の違いが出ます。

今までの視点昇進後に広がる視点
自分の仕事チーム全体の仕事
自分の目標組織の目標
自分が対応する誰に任せるかを考える
自分が問題を解決する問題が起きにくい仕組みをつくる
自分が成長するメンバーを育てる

たとえば、担当者がミスをしたとします。

プレイヤーなら、

「急いで直そう」
「自分が代わったほうが早い」

と動くでしょう。

実務では、その判断が正しい場面もあります。
顧客への影響が迫っているなら、まず火を消す。
悠長に原因分析を始めている場合ではないでしょう。

ただ、管理職は火が消えたあとにも仕事が残ります。

本人が手順を理解していなかったのか。

そもそも手順書がわかりにくかったのか。

忙しい人に案件が偏っていなかったか。

確認する人が決まっていなかったのか。

同じ条件なら、来週また誰かが同じミスを起こさないか。

目の前の1件を直して終えるか、次の1件を減らすところまで見るか

昇進すると、こうした違いが少しずつ大きくなっていきます。

管理職は「仕事」「人」「組織」を同時に見る

「管理職の仕事」と聞いて、まず部下指導を思い浮かべる人は多いでしょう。

たしかに育成は大きな役割です。

ただ、現場に立つ管理職は、朝から晩まで人材育成をしているわけでもありません。

朝一番でトラブルの報告を受け、午前中に他部署と調整し、昼前に数字を確認。
午後は部下との面談、その途中で顧客から連絡が入り、夕方には来月の人員配置を考える。

実際の管理職は、かなり忙しい。

その仕事を整理すると、「仕事」「人」「組織」の三つが見えてきます。

仕事を動かす
  • 目標を決める
  • 優先順位をつける
  • 業務を配分する
  • 問題に対応する
  • 必要な場面で決断する
人を動かす
  • 部下を育てる
  • 評価する
  • フィードバックする
  • 意欲を引き出す
  • 強みや経験を見ながら仕事を任せる
組織を動かす
  • 他部署と調整する
  • 上位方針を現場へ落とし込む
  • 業務の進め方を改善する
  • リスクを管理する
  • チームとして仕事が回る仕組みをつくる

この3つは、きれいに分離できません。

たとえば、「若手が育たない」という悩み。

ぱっと見れば、人材育成の問題です。

ところが現場をよく見ると、担当者ごとに教えている内容が違う。繁忙期に入るとOJTが止まる。若手には簡単な仕事ばかり渡している。失敗を恐れて、ベテランが仕事を抱え込んでいる。

こうなると、育成担当者の教え方を直す話に収まりません。

仕事の配分、育成の進め方、職場のルールまで触る必要が出てきます。

管理職には、こうした複数の要因をつなげて見る視点が求められます。

昇進後の役割を考えるときも、

「自分は何をするのか」

と自分の行動から入るより、

「自分が責任を持つ範囲は、どこまで広がるのか」

と考えてみる。

こちらのほうが、役割の輪郭をつかみやすくなります。

役職が一段上がると、判断の射程も伸びる

昇進を「偉くなること」と考えると、少し話がややこしくなります。

椅子が立派になる。会議が増える。印鑑を押す機会が増える。

もちろん会社によっては、そうした変化もあるでしょう。

けれど本質に近いのは、判断する範囲と責任を負う範囲が広がることです。

役職の名称や職務分担は会社ごとに異なりますが、イメージすると次のようになります。

主任

自分の業務に加えて、周囲の進み具合も見ながら動く

係長

チームや担当単位で成果を考える

課長

課全体を見ながら、人員配置、育成、業務改善、他部署との調整を判断する

部長

複数の組織を束ね、経営方針と現場をつなぐ

たとえば、納期が厳しい案件が突然入ったとしましょう。

担当者なら、「自分がどう間に合わせるか」を考える。

係長なら、「チーム内で誰に応援を頼むか」まで見る。

課長なら、そこへさらに、

「ほかの案件の優先順位を変えるか」
「他部署から応援をもらうか」
「顧客と納期を再調整するか」
「来月も起こりそうなら人員配置を見直すか」

といった判断が加わります。

同じ出来事を見ても、役職によって考える範囲が変わる。

管理職試験で役割認識を問われたときも、ここを意識すると答えが変わります。

「課長になったら何をしたいか」と考える前に、

「一段上の立場では、どの範囲について判断することを期待されているか」

を考えてみてください。

自分の役割が、ずいぶん具体的に見えてくるでしょう。

自分に求められる「昇進後の役割」はどう考える?

管理職の役割がわかっても、次に出てくるのは、

「それで、私の場合は何を考えればいいの?」

という疑問でしょう。

ここで「理想の管理職像」から考え始めると、言葉が急に立派になりがちです。

「部下が生き生き働ける職場をつくりたい」
「風通しのよい組織をつくりたい」
「会社の発展に貢献したい」

どれも聞こえはいい。

ただ、面接官から、

「具体的には、何をしますか」

と一言返されると、急に足元がぐらつくこともあります。

自分に求められる役割は、会社・組織・自分の三方向から探すと考えやすくなります。

役割のヒントは「会社」「組織」「自分」にある

1.まず、会社が管理職に何を期待しているかを見る

最初に確認したいのは、会社が次の役職に何を求めているかです。

手がかりになるのは、たとえば次のようなもの。

  • 経営方針
  • 中期経営計画
  • 部門方針
  • 人事制度
  • 役職定義
  • 管理職のコンピテンシー
  • 社内の昇進基準

ここで意外と見落とされるのが、社内にすでに書かれている「役割定義」です。

「課長は組織目標の達成に責任を持つ」
「人材育成を通じて組織能力を高める」
「部門間連携を推進する」

こうした文言が社内資料に載っているなら、そこには会社からの期待がかなり素直に表れています。

昇進後の役割を、白紙から考え出そうとしなくて構いません。

会社が何を期待しているのかを読み、その言葉を自分の職場へ持ってくる。

たとえば「部門間連携を推進する」と書かれているなら、

「自分の部署では、どの部署との連携に課題があるだろう」
「今、どんな手戻りや認識違いが起きているだろう」

と具体化していきます。

会社の言葉を、自分の現場の言葉へ翻訳するわけです。

2.次に、自分の職場で困っていることを見る

続いて、いま働いている職場を眺めます。

立派な経営課題を探そうとしなくて構いません。

むしろ、日々「またこれか」と感じていることにヒントが潜んでいます。

たとえば、

  • 若手の立ち上がりに時間がかかる
  • 一部のベテランへ仕事が集中している
  • 部署間の連携で手戻りが起きている
  • 特定の担当者しか処理できない業務が多い
  • 改善案は出るが実行まで進まない
  • 顧客対応の品質に差が出ている
  • 繁忙期になると残業が急増する

こうした現象は、管理職になったら向き合うテーマの候補になります。

大事なのは、問題を7つも8つも並べることより、次の役職で責任を持って変えたいテーマを絞ることです。

たとえば属人化が課題なら、

「自分もその業務を覚えます」

では、視野がまだ担当者寄りです。

一段広げるなら、

「担当者が変わっても業務が回るように、手順と判断基準を整理し、複数人が対応できる体制をつくる」

というところまで考える。

ここまでくると、管理職として担う役割が見えてきます。

3.最後に、自分の経験を接続する

会社の期待と職場の課題が見えたら、最後に自分の経験をつなげます。

たとえば、これまで若手育成を担当してきた人なら、

現在

若手一人ひとりの習熟度を見ながら教えてきた

昇進後

課全体の育成方法を整理し、複数の指導担当者が同じ基準で育成できる仕組みを整える

という広げ方ができます。

業務改善に取り組んできた人なら、

現在

自分の担当業務の手順を見直した

昇進後

部署全体の業務プロセスを見直し、必要に応じて関係部署も巻き込みながら改善する

という形です。

ここで、「大きなプロジェクトを経験していないから話せることがない」と悩む人もいます。

そんなときは、実績の大きさよりも、自分が何を見て、どう判断し、周囲へどう働きかけたかを振り返ってみてください。

小さな業務改善でも、後輩への指導でも、トラブル対応でも構いません。

その経験を、次の役職ではどこまで広げられるか。

評価する側は、そこを見ています。

「もっと頑張ります」で終わると、役割が見えにくい

昇進面接では、仕事への意欲が強い人ほど、こんな答え方をすることがあります。

「課長になったら、これまで以上に顧客対応を頑張ります」

真面目ですし、熱意も伝わります。

ただ、評価者の頭には、ひとつ疑問が浮かびます。

それは今の役職でもできるのでは?

この問いを、自分で先回りしておくと回答が変わります。

たとえば、

顧客対応で得た知見を課内で共有できる形にし、担当者ごとの対応品質の差を小さくしたいと考えています。難しい案件の事例も蓄積し、若手が判断に迷ったときに参照できる仕組みを整えます。

ここまで話せると、課長として何を担うのかが見えてきます。

考え方は三段階です。

自分がやる
→ 周囲を動かす
→ 組織の状態を変える

たとえば、

「自分が後輩を教える」

から、

「育成担当者同士で教える基準をそろえる」

さらに、

「担当者が変わっても、一定の水準まで若手が育つ仕組みをつくる」

へ。

役職が上がるにつれて、「自分が何をするか」から「職場をどんな状態にするか」へ、視点の置き場所も変わっていきます。

4つの問いで、昇進後の役割を1文にする

ここまで読んだら、頭の中で理解して終えるのは少しもったいないところです。

一度、自分の職場に当てはめてみましょう。

最初から立派な文章を書く必要はありません。

4つの問いに、短く答えてみてください。

STEP
自分の部署で、変えたいことは何ですか

例:一人の若手への指導から、課全体の育成体制づくりまで担う。

STEP
昇進したら、どこまで責任を持ちたいですか

例:一人の若手への指導から、課全体の育成体制づくりまで担う。

STEP
そのために、人や組織へどう働きかけますか

例:育成項目と到達基準を整理し、指導担当者同士で共有する。

STEP
最終的に、どんな職場にしたいですか

例:担当者が変わっても、若手が一定の水準まで成長できる職場にする。

最後に、4つの答えをつなぎます。

私は昇進後、若手育成のばらつきという課題に対して、育成基準と進捗を共有できる仕組みを整え、担当者が変わっても一定の水準まで若手を育てられる組織を目指します。

いきなりこの1文を書こうとすると、案外苦戦します。

けれど、4つの問いに順番に答えてからつなぐと、かなり書きやすくなるはずです。

管理職試験では「昇進後の役割」をどう伝える?

昇進後の役割が見えてきたら、次は面接でどう伝えるかです。

ここで、立派な言葉を探し始める人もいます。

「組織力の最大化」
「エンゲージメント向上」
「シナジーの創出」

もちろん、使ってはいけない言葉ではありません。

ただ、面接官が知りたいのは用語の難しさではなく、この人が上位職になったら、何を見て、何を判断し、どう人を動かすのかです。

耳ざわりのよい言葉より、現場が見える答え。

こちらのほうが、ずっと強い。

評価者は「その役職をどう使う人か」を見ている

「昇進したら何をしたいですか」

この質問を、志望動機の延長として受け取る人もいます。

けれど評価する側は、回答の中からいくつもの情報を拾っています。

たとえば、

  • 上位職の役割を理解しているか
  • 自分の組織の課題を捉えているか
  • 何を優先するかという判断軸を持っているか
  • 人を通じて成果を出す視点を持っているか
  • 昇進後の行動を具体的に描けているか

といったところです。

「会社に貢献したい」
「部下を育てたい」

と聞けば、評価者はもう一歩先を聞きたくなります。

「部下を育てたい」

なら、

誰を、どんな状態まで育てたいのか。

「組織を改善したい」

なら、

今どんな問題が起きていて、何を変えるのか。

「チームワークを高めたい」

なら、

現在どこで連携が詰まり、自分はどう動くのか。

ここまで言葉にできると、回答の解像度が一気に上がります。

「ああ、この人は実際に課長になった後の場面を考えているな」

評価者にそう感じてもらえる回答は強いですね。

話す順番は「課題→役割→行動→組織の変化」

昇進後について考え始めると、伝えたいことは意外と増えます。

育成も話したい。業務改善も入れたい。他部署連携も大事。会社方針への貢献も――。

全部入れると、面接官の頭の中で話が渋滞します。

そこで、話す順番を決めておきましょう。

1.課題認識

現在、○○が課題だと考えています。

2.昇進後の役割

課長として、△△まで責任を持ちたいと考えています。

3.行動

そのため、□□に取り組みます。

4.目指す組織の状態

最終的には、○○な組織を目指します。

この流れにすると、「課長になりたい」という自分中心の話から、「組織の課題にどう向き合うか」という話へ自然に移れます。

昇進面接では、この視点が効きます。

役職は、肩書きとして受け取るものというより、組織を動かすために与えられる権限と責任と捉える。

そう考えると、「昇進したい理由」も「昇進後にやりたいこと」も、話がつながりやすくなります。

若手育成の回答を、課長の視点へ広げてみる

若手育成を例に、もう少し具体的に見てみましょう。

係長として、こんな経験をしてきたとします。

若手社員へのOJTを担当し、本人の習熟度を見ながら、仕事の任せ方や指導方法を変えてきました。

十分に価値のある経験です。

では、「課長になったら何をしますか」と聞かれたらどうするか。

ここで、

これまで以上に若手を丁寧に指導します。

と答えると、係長時代との違いが見えにくくなります。

そこで、視点を一段広げます。

課長としては、個々の若手への指導に加えて、指導担当者による育成水準の差を小さくする仕組みを整えたいと考えています。具体的には、習得項目や到達基準、育成状況を課内で共有し、担当者が変わっても一定の水準まで若手を育てられる体制をつくります。

二つの回答を比べると、違いは明確です。

個人を育てる
→ 育つ仕組みをつくる

という視点への広がり。

もちろん、課長自身が若手と話す場面もありますし、直接指導したほうがよいケースもあります。

ただ、課長が一人ひとりに付きっきりにならないと育成が回らない職場では、人数が増えた途端に限界が来ます。

自分も動く。
同時に、メンバー同士で仕事が回り、人が育ち、成果が生まれる状態もつくる

この両方を見られるのが管理職です。

ここまで考えて話せると、面接官にも「次の役職の仕事を自分事として捉えている」と伝わりやすくなるでしょう。

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まとめ 昇進後は「自分が頑張る」から視野を広げる

昇進すると、名刺の肩書きより先に変わるものがあります。

それが、判断する範囲と責任を持つ範囲です。

自分の仕事、自分の成果、自分の成長。

そこから少しずつ視野を広げ、チームの成果、人の成長、職場の仕組みまで見る。これが、上位職へ移るときの大きな変化です。

昇進後の役割を考えるときは、会社が何を求めているか、今の組織で何が起きているか、自分の経験をどこまで広げられるかの三方向から整理してみてください。

そのうえで、

自分がやる
→ 周囲を動かす
→ 組織の状態を変える

と視点を一段ずつ広げていきます。

管理職試験でも、「昇進したい」という意欲を語って終えるより、昇進後にどの課題へ向き合い、どんな職場をつくるのかまで話せると、役割認識が伝わりやすくなります。

「昇進したら何をしたいか」が浮かばないときは、役職名をじっと眺めても答えは出にくいものです。

そんなときは、

「今の職場で、自分の責任範囲が一段広がったら、何を変えたいか」

と考えてみてください。

そこに、自分らしい昇進後の役割を見つける入口が見えてきます。

昇進後の役割が整理できたら、次は「面接でどう答えるか」を具体化していきましょう。

管理職試験についてよくある質問

会社に課長や管理職の役割定義がない場合、どう考えればよいですか?

役職定義が明文化されていなくても、手がかりはあります。
上司が普段どこまで判断しているか、部門方針で何を求められているか、管理職会議で扱われているテーマは何かを見てみましょう。
さらに、一段上の上司へ「課長に特に期待していることは何ですか」と聞くのも有効です。

役職名から想像するより、実際に任されている責任範囲を観察すると、自社で求められる役割が具体的になります。

昇進後に取り組みたい課題がいくつもある場合、どれを選べばよいですか?

すべてを面接で話そうとすると、結局「何を重視する人なのか」が見えにくくなります。

まず、会社や部門の方針との関連が強いこと、組織への影響が大きいこと、自分の経験を生かせることの三点で比べてみてください。
そのうえで最も優先度の高いテーマを一つ中心に置きます。

残りは深掘りされたときの材料として準備しておけば十分です。
選ぶ過程そのものが、管理職に必要な優先順位づけの練習にもなります。

管理職になったら、自分で現場の仕事をしないほうがよいのでしょうか?

現場から完全に離れる必要はありません。
顧客対応や実務へ直接入ったほうがよい場面もあります。
大切なのは、「自分がやったほうが早い」という理由で何でも引き取らないことです。

緊急時には自ら動き、平常時には任せる、育てる、仕組みを整える
この使い分けが管理職には求められます。
自分が動いた量より、その結果としてチーム全体がどの程度動けるようになったかを見ると、役割を整理しやすくなります。

管理職として語れるほど大きな実績がなくても大丈夫ですか?

大きなプロジェクトや華々しい成果が必須というわけではありません。
後輩への指導、業務手順の改善、トラブルへの対応、関係部署との調整など、日常業務にも材料は十分にあります。

振り返りたいのは成果の大きさより、「何を課題と捉え、何を優先し、誰にどう働きかけたか」です。
その経験を昇進後にチームや部署の範囲まで広げると、次の役職での再現性を示しやすくなります。

「昇進後の役割」と「昇進後にやりたいこと」は同じですか?

近い言葉ですが、少し視点が違います。
「やりたいこと」は自分の希望から始まりやすく、「役割」は会社や組織から期待される責任を含みます。

たとえば「若手を育てたい」はやりたいこと。
「課全体の育成水準をそろえ、若手が計画的に育つ体制をつくる」まで広げると、管理職としての役割が見えてきます。

面接では、自分の希望と組織が必要としていることをつなげて話すと、説得力が高まります。

神崎ようこ
神崎ようこ

この記事を書いた人:神崎ようこ

特定社会保険労務士・CFP

企業の人材育成・評価に関わる現場で、
昇進試験やアセスメントに向き合ってきた経験から、
管理職試験・昇進面接・インバスケット、
人材育成などについて発信しています。

著書
「評価者はここを見る! インバスケットの解き方」
「評価者はここを見る! 面接の答え方」

管理職試験で差がつく 昇進後の役割の考え方と面接での伝え方

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